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自宅のPCから会社のPCに接続する際、1画面だけでは作業がしにくいと感じることがあります。

リモートワークが普及するなか、作業効率を上げるためにリモートデスクトップで2画面を活用したいと考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、リモートデスクトップで2画面を活用して効率を上げる方法について詳しく解説します。

リモートデスクトップで2画面を使用するメリット

リモートデスクトップで2画面を使用すると、作業効率の向上やオフィス環境の再現など、さまざまなメリットが期待できます。

ここでは、リモートデスクトップで2画面を使用するメリットについて詳しく解説します。

作業効率の向上

リモートデスクトップで2画面を使用することで、作業効率が大幅に向上します。『ジョン・ペディ・リサーチの統計』によると、マルチモニターデスクワークの生産性が42%向上したという研究結果もあります。

たとえば、一方の画面でデータ入力を行いながら、もう一方の画面で参照資料を表示することが可能です。画面の切り替えにかかる時間を削減し、流れを途切れさせずに作業を行うことができます。

また、複数のアプリケーションを同時に表示できるため、情報の比較や分析がしやすくなります。

オフィス環境の再現

普段から2画面を使用している方にとっては、オフィスでの作業環境により近い状態を再現できます。デスクに複数のモニターを設置している企業も多く見られます。

リモートデスクトップでの2画面活用により、オフィスと同様の環境で作業ができるようになり、場所が変わっても作業のリズムを崩すことなく業務を進めることが可能です。

また、オフィスと同じ画面レイアウトを再現することで、作業の切り替えもスムーズになります。

ウィンドウ切り替えの減少

2画面を使用することで、ウィンドウの切り替え回数を大幅に減らすことができます。

1画面の場合、複数のアプリケーションを行き来する際に頻繁にウィンドウを切り替える必要がありますが、これは作業の中断を招き、集中力の低下につながる可能性があります。

2画面を活用すれば必要な情報を常に表示しておくことができるため、ウィンドウの切り替え回数が減少し、集中力を維持しやすくなります

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リモートデスクトップで2画面を設定する方法

リモートデスクトップで2画面を使用する際の設定方法は複数あり、使用する環境や状況に応じて最適な方法を選択できます。

ここでは、リモートデスクトップで2画面を設定する方法について詳しく解説します。

Windowsの設定を変更する

Windowsの設定を変更することで、リモートデスクトップで2画面を簡単に使用することが可能です。

まず、「リモートデスクトップ接続」アプリを開き、「オプションの表示」をクリックします。次に、「画面」タブを選択し、「リモートセッションですべてのモニターを使用する」にチェックを入れましょう。この設定を行うことで、リモートデスクトップ接続時に自動的に2画面が使用されるようになります。

コマンドプロンプトを使用する

コマンドプロンプトを使用して、リモートデスクトップの2画面設定を行うこともできます。

コマンドプロンプトを利用したリモートデスクトップの2画面設定の流れは以下の通りです。

  1. コマンドプロンプトを管理者権限で開きます
  2. 「mstsc /multimon」というコマンドを入力し、Enterキーを押すとリモートデスクトップ接続が2画面モードで起動します
  3. 接続先のコンピューターのIPアドレスやホスト名を入力し、通常通り接続を行います

この方法は、設定を一時的に変更したい場合や、複数の接続設定を使い分けたい場合に便利です。

RDPファイルを手動で編集する

RDP(Remote Desktop Protocol)ファイルを手動で編集することで、2画面設定を行うこともできます。

RDPファイルを編集して2画面設定する流れは以下の通りです。

  1. まず、既存のRDPファイルをメモ帳などのテキストエディタで開きます
  2. ファイル内に「use multimon:i:0」という行を見つけ、「use multimon:i:1」に変更します。もしこの行が存在しない場合は、新しく追加します
  3. 変更を保存し、このRDPファイルを使用してリモートデスクトップに接続すると、2画面モードが有効になります

この方法は、特定の接続設定のみを2画面モードにしたい場合に適しています。

USBディスプレイアダプターを使用する

USBディスプレイアダプターを使用することで、物理的に2画面環境を構築することが可能です。

このアダプターをPCのUSBポートに接続し、もう一方をモニターにつなぎます。ドライバーをインストールし、ディスプレイ設定で拡張モードに設定することで、2画面環境が整います。USBディスプレイアダプターは、ノートPCなど物理的なディスプレイポートが不足している場合に有効です。

仮想ディスプレイアダプタを使用する

仮想ディスプレイアダプターの使用によって、物理的な2台目のモニターがなくても2画面環境を構築することが可能です。

ソフトウェアをインストールし設定することで、仮想的な2台目のディスプレイを作成でき、リモートデスクトップ接続時に2画面環境として認識されます。

この方法は、追加のハードウェアを必要とせず、柔軟に画面レイアウトを変更できる利点があります。

スプラッシュトップ』でも、物理的なアダプターを伴わない『仮想ディスプレイ機能』をご用意しています。この機能は現在テスト中です。

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リモートデスクトップで2画面を使用する際の注意点

リモートデスクトップで2画面を使用する際には、いくつかの注意点があります。

ここでは、リモートデスクトップで2画面を使用する際の注意点について詳しく解説します。

対応OSの確認

リモートデスクトップで2画面を使用する際は、まず使用するOSが対応しているかの確認が必要です。

Windows11では、標準でマルチモニターをサポートしています。しかし、古いバージョンのWindowsやmacOSでは、追加のソフトウェアやツールが必要になる場合があります。接続元と接続先のOSの組み合わせによっても、2画面の使用可否や設定方法が異なることがあるため、事前に確認しておくことが重要です。

画面解像度の制限

リモートデスクトップで2画面を使用する際、画面解像度に制限がかかる場合があります。

通常、リモートデスクトップ接続では、接続先のコンピューターの画面解像度に合わせて表示されます。しかし、2画面を使用する場合、合計の解像度が制限を超えると、正常に表示されない可能性があります。

たとえば、Windows11では、全モニターの合計解像度が32,768×32,768ピクセルを超えると問題が発生する可能性があります。

したがって、使用する画面の解像度を事前に確認し、必要に応じて調整することが重要です。

また、Windows11のリモートデスクトップは、フレームレート(fps)がデフォルトで最大30fpsとなっています。スプラッシュトップのリモートデスクトップは、最大240fpsのため、ストレスフリーな操作性を実現します。

接続の安定性

2画面を使用すると、1画面の場合と比べてデータ転送量が増加するため、接続の安定性に影響を与える可能性があります。とくにインターネット回線の速度が遅い場合や不安定な場合は、画面の更新が遅れたり、操作にラグが生じたりする可能性があります。そのため、安定した高速インターネット接続を確保することが重要です。

また、VPNを使用している場合は、VPNの設定やパフォーマンスも確認する必要があります。接続が不安定な場合は、一時的に1画面モードに切り替えるなどの対応を行いましょう。

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リモートデスクトップで2画面を活用するためのヒント

リモートデスクトップで2画面を効果的に活用するためには、いくつかのヒントがあります。

ここでは、リモートデスクトップで2画面を活用するためのヒントについて詳しく解説します。

アプリケーションの配置

2画面環境を最大限に活用するには、アプリケーションの適切な配置が重要です。

たとえば、メインの作業を行うアプリケーションを主画面に、参照用の資料や補助的なツールを副画面に配置するなどの工夫が効果的です。

また、頻繁に使用するアプリケーションを特定の画面に固定することで、作業の効率が向上します。

さらに、ウィンドウのスナップ機能を活用して、画面の分割表示を行うことで、限られた画面スペースを最大限に活用できます。

画面のカスタマイズ

リモートデスクトップの2画面環境をより使いやすくするには、画面のカスタマイズが効果的です。

たとえば、各画面の解像度やスケーリングを調整することで、快適な表示環境を実現できます。また、画面の向きを変更したり、主画面と副画面を入れ替えたりすることで、作業スタイルに合わせた環境を構築できます。

さらに、タスクバーの設定を変更して各画面に独立したタスクバーを表示させることで、画面ごとに異なるアプリケーションを効率的に管理することが可能です。

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リモートデスクトップで2画面利用する際のトラブルシューティング

リモートデスクトップで2画面を利用する際、さまざまなトラブルに遭遇する可能性があります。

ここでは、リモートデスクトップで2画面利用する際のトラブルシューティングについて詳しく解説します。

画面が表示されない場合の対処法

リモートデスクトップで2画面を使用しようとしても、片方の画面が表示されない場合があります。そのような場合は、まず接続元のディスプレイ設定を確認します。

「設定」から「システム」を開き、「ディスプレイ」で両方のディスプレイが正しく認識されているか確認して、認識されていない場合は「検出」ボタンをクリックしましょう。

また、グラフィックドライバーが最新であることを確認し、必要に応じて更新します。それでも解決しない場合は、リモートデスクトップの接続設定を見直し、「すべてのモニターを使用する」が有効になっているか確認する必要があります。

接続が不安定な場合の解決策

2画面を使用すると、データ転送量が増加するため接続が不安定になる場合があります。この問題を解決するには、インターネット接続の速度と安定性を確認し、安定していない場合は有線LANを使用するか、Wi-Fiの電波状況を改善する必要があります。

また、リモートデスクトップの設定で画質を下げることで、データ転送量を減らすことができます。「エクスペリエンス」タブで接続速度を「低速ブロードバンド」に設定し、視覚効果を最小限に抑えることで改善される場合があります。

さらに、バックグラウンドで動作している不要なアプリケーションを終了させ、リソースを確保することも効果的です。これらの対策を講じても問題が解決しない場合は、一時的に1画面モードに切り替えて作業を続行することをおすすめします。

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リモートデスクトップの2画面活用で効率をアップするなら『Splashtop Business Pro』

リモートデスクトップの2画面活用をさらに効率的に行いたい場合、『Splashtop Business Pro』がおすすめです。

高性能なリモートアクセス機能と優れたセキュリティを兼ね備えており、マルチモニターサポートが標準搭載されているため、2画面以上の環境でもスムーズに作業できます。また、高速な接続速度と低遅延を実現し、ストレスのない操作感を提供します。

さらに、クロスプラットフォーム対応により、WindowsやmacOS、iOS、Androidなど、さまざまなデバイスからのアクセスが可能です。

まとめ

リモートデスクトップで2画面を活用することは、作業効率を大幅に向上させる有効な手段です。

2画面環境を導入することで、オフィスと同様の作業環境を再現し、生産性を高めることができます。ただし、OSの対応状況や画面解像度の制限、接続の安定性など、いくつかの注意点にも留意する必要があります。

適切な設定と運用を行うことで、これらの課題を克服し、より効率的なリモートワーク環境を実現することが可能です。

スプラッシュトップ』が提供する『Splashtop Business Pro』は、安全で快適な2画面環境を構築し、リモートデスクトップでも効率的な作業を実現するサービスです。

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