VRとは|仕組みやAR・MRとの違い、体験方法まで徹底解説!

VRとは|仕組みやAR・MRとの違い、体験方法まで徹底解説!

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こんにちは。スプラッシュトップ編集部です。

日進月歩のICTの世界では、次々に新しい技術が生み出され進化しています。VRも、今後の成長への期待や汎用性から注目を集めている技術です。また、VRと似た用語として、ARやMRを聞いたことがある方も多いと思います。

この記事では、VRの概要から仕組み、AR・MRとの違い、VRの体験方法や活用例、VRの今後まで幅広く解説します。

・VRとは? VRの歴史

・VRの仕組み 映像の仕組み 音声の仕組み VR上での動作の仕組み

・VRとAR・MRの違い AR(Augmented Reality)とは MR(Mixed Reality)とは VRとAR・MRの違い

・VRを体験する方法 VRゴーグル VRヘッドセット VRを体験するときの注意点

・VRの活用例 広告 スポーツ 医療 観光 芸術(VRアート)

・VRの今後

・まとめ

VRとは?

VRとは、Virtual Realityの略で仮想現実という意味です。ヘッドマウントディスプレイ(VRゴーグルやVRヘッドセット)などを用いて視覚・聴覚を仮想の3D空間とリンクさせ、まるでその場にいるかのような体験ができる技術を指します。

VRの最大の魅力は没入感です。3D映画のように立体的な映像をスクリーン上で視聴するのではなく、現実世界と同じように仮想空間内を360度見渡すことができます。

また近年では、自分自身の動きと仮想空間を連動させ、映像内で操作ができるVRも登場しています。

VRの歴史

近年注目を集めているVRですが、その技術の研究は1960年代に開始されていました。その後、90年代にVRが一般的な言葉として浸透し始めましたが、当時VRと呼ばれていたものは立体的に描いた2D映像であり、現在のVRとは大きく異なるものです。

そこからさらに技術が進歩し、高性能なVR機器が登場するようになった2016年は「VR元年」と呼ばれるようになりました。

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VRの仕組み

VRの仕組み

VRは映像だけでなく、音声や動作を組み合わせて没入感を演出しています。それでは映像や音声、動作の仕組みがどのように動作しているのか1つずつ見ていきましょう。

映像の仕組み

VRに使用するヘッドマウントディスプレイは、左目用と右目用でそれぞれの目に映るディスプレイが分かれています。左右のディスプレイには微妙に異なる画像や映像が出力され、それを人間の脳が合成して認識することで、立体的な画像・映像として見えるようになります。

また、赤外線センサーなどを使って頭の動きを感知し、頭を動かしても見ている場所に応じて画像・映像を映し出します。

音声の仕組み

人間は左右の耳の聞こえ方の違いで、音の方向を認識しています。

そこでVRでは、上下も含めた全方向360度の音声を録音できる空間音声の技術を活用し、まるで現実世界で聞いているかのような音の再現を可能にしています。

空間音声の技術により、顔を向けた方向に合わせて、音声の聞こえ方も変わるようになります。

VR上での動作の仕組み

VR上で手を動かしてモノを触る、キャラクターを動かすといった動作は、主に手に持ったコントローラーを通じて行われます。

高性能なVRであれば、ユーザーの動きを感知する専用機器を使って体の動きをVR空間に反映することも可能です。

例えば、コントローラーを腕に装着し動作することで、実際に自分の手を使っているような感覚を味わうことができます。

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VRとAR・MRの違い

VRと似た言葉として“AR”や“MR”が挙げられますが、VRを深く理解するために、それぞれの違いについても理解しておくと良いでしょう。

AR(Augmented Reality)とは

AR(Augmented Reality)は「拡張現実」と呼ばれ、実在する現実空間に、文字や画像などのデジタルコンテンツを重ねて表示し、現実世界を拡張する技術です。

例えば、スマートフォンのカメラで撮影している風景に、キャラクターなどを重ねて表示するゲームなどでは、このAR技術を活用しています。

Splashtopでは、リモートサポートツールとしてSplashtop ARを提供しています。Splashtop ARはスマートフォンなどのカメラ映像を遠隔で別のコンピューターやスマートフォンに映し出します。映し出した映像に、サポート技術者は遠隔地から線描や矢印を設置し、現地に行くことなく明確な指示を出すことが可能です。

Splashtop AR|スマホ1台で、サポート拡張の時代へ

MR(Mixed Reality)とは

MR(Mixed Reality)は「複合現実」と呼ばれ、専用のデバイスを装着し現実世界の情報を取り込み、現実世界と仮想世界を融合させる技術です。デジタルコンテンツをカメラやセンサーを駆使し、認識した現実世界の情報に合わせて表示させることができます。

ARでは現実世界に表示されたデジタルコンテンツに近づいたり、操作したりすることはできませんが、MRでは、360度自由な位置から見たり、手や目の動きなどで操作したりすることが可能です。

また、同じMR空間を複数の人が同時に体験できるという点も特徴の1つになります。

VRとAR・MRの違い

VRは人工的に作り上げられた仮想世界の中だけで完結することに対し、ARは現実世界を主体にし、MRは現実世界をもとに仮想世界と融合しているという点が、3つの大きな違いです。

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VRを体験する方法

VRを体験する方法

VRを体験するには、ソフトウェア・ハードウェアの両方がVRに対応する必要があります。ソフトウェア面ではVR対応の動画やアプリケーション、ゲームなど、ハードウェア面ではヘッドマウントディスプレイや専用コントローラーなどが必要です。

ヘッドマウントディスプレイは、頭に装着して目の前にディスプレイをセットする装置で、種類としてはVRゴーグルとVRヘッドセットの2つが挙げられます。どちらも頭を動かしてもディスプレイがズレないようにハーネスを頭にかぶせて支えるタイプが多く、ヘッドフォンやスピーカーと一体化しているタイプも存在します。

自分で装置などを用意することが手間に感じる方は、商業施設やゲームセンターなどVRアトラクションやVRゲームを用意しているところで体験することも、1つの選択肢としておすすめです。

VRゴーグル

VRゴーグルはスマートフォンをセットし、スマートフォンから再生した映像などをVRコンテンツにする装置です。VRゴーグル本体にはディスプレイが内蔵されていません。

VRヘッドセットに比べて安価な製品が多く、手軽にVRを楽しむことができます。

ただし、VRゴーグルはVRコンテンツ内での操作が自由にできない場合が多く、複雑な操作が必要なゲームなどには向いていません。動画などの視聴を目的に利用するのが良いでしょう。

VRヘッドセット

VRヘッドセットは、PCやゲーム機本体につなげてVRコンテンツを再生するディスプレイ内蔵の装置です。なかにはPCやゲーム機本体につなげずに、VRヘッドセット単体でVRを体験できるスタンドアローン型もあります。

VRゴーグルと比べてより高性能で幅広いVRコンテンツを楽しむことができます。イヤホン端子やスピーカー、マイクが備え付けられたタイプもあり、より没入感を高める工夫がされています。

ただし、VRヘッドセットは本体価格が高価になりやすいうえに、接続するゲーム機や高性能なPCが必要となるため、導入コストが高くなります。

VRを体験するときの注意点

VRの利用時にはいくつか注意点があります。

まずは、VR酔いが起こる可能性が挙げられます。VR酔いは乗り物酔いに似ており、視覚情報と平衡感覚にズレが生じることによって気分が悪くなる現象です。

また、ネットワークにも注意が必要です。VRのデータは容量が大きいため、回線速度が遅いとカクカクとした映像になってしまい、最大の魅力である没入感を得ることができなくなります。

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VRの活用例

動画視聴やゲームで活用される機会の多いVRですが、実はビジネス分野でも活躍しています。ここではVRが実際に活用されている例を紹介していきます。

広告

VR空間上に広告を出すことで、従来とは異なるデジタル広告が可能です。

VRを活用した広告は、ユーザーの目に触れるだけでなく、ユーザー自身が主体となり体験できる“体験型の広告”として注目されています。体験型の広告は従来の広告と比べてユーザーにポジティブな印象を与えやすいとも言われています。

スポーツ

VR技術を用いれば、360度好きなところを見渡すことができるため、自宅にいながらスタジアムで観戦しているような臨場感が味わえます。また、特定の選手や監督視点での試合観戦も可能です。

観客に向けたものだけでなく、スポーツ選手がVRを使ってトレーニングに活用する例もあります。自然や場所の影響を受けずに、練習環境や負荷などを自由に調整し反復練習ができます。

医療

医療業界では研修動画などにVRが活用され、医師の知識や技術の向上に役立てられています。臨場感のあるVR映像により、実践に近い緊張感のなかで研修をすることが可能です。

他にもVRをリハビリに活用する例も増えてきています。

観光

VRを介せば旅行を疑似体験することが可能です。例えば、アクセスの悪い絶景や日本から離れた遠い国でも、気軽に観光気分が味わえます。

近年、地元PRのためにVR動画を作成している自治体も多く、現地の魅力をVRで発信するなど、観光や移住促進にも活用されています。

芸術(VRアート)

仮想現実の芸術活動として注目を集めているものが“VRアート”です。VRアートは立体空間に絵を描くため、これまでにない奥行きを表現できる手法として話題となっています。

視聴者は仮想空間に描かれた3Dの絵を、360度さまざまな角度から楽しめます。

近年、VRアーティストも登場し、世界中で注目を集めています。VRアートの先駆者である「せきぐちあいみ」さんに、VRアートやVRの可能性などについて取材した記事がありますので、こちらもぜひご覧ください。

【せきぐちあいみ】VRアートの先駆者が語る「一過性のブームで終わらない」VRの可能性

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VRの今後

VRの今後

LINEリサーチが2021年6月に実施した調査 (※1) によれば、日本のVRの認知率は90%と高い数値ですが、利用している人は5%程度です。日本での普及はまだ時間が掛かるかもしれません。

しかし、アメリカの市場調査会社IDC(※2)によれば2022年第1四半期の世界市場におけるVRヘッドセットの出荷台数は、前年同期比241.6%と大幅に伸長しました。世界規模で見るとVRの普及はますます進んでいます。

※1 出典:LINEリサーチ
※2 出典:International Data Corporation

さらに、2021年にFacebook社がMeta社に社名を変更したことで大きく注目されるようになった“メタバース”とも、VRは深い関係があります。メタバースは“メタ”(超)と“ユニバース”(宇宙)を合わせた造語であり、単なる3D空間ではなく人々が集まって活動できる仮想空間プラットフォームを指します。

VRは、メタバースで体験を得るための手段・技術であり、その核となるものであるため、今後はよりその重要性が増すことが予想されます。

Emergen Researchによる調査(※3)では世界のメタバース市場は2030年に1兆6072.8億ドルを超えると予想されており、VRは単なるエンターテインメントの技術としてだけでなく、ビジネスの分野においても中核を担う技術となる可能性が高いでしょう。

※3 出典:Emergen Research

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まとめ

VRは仮想現実のことであり、また視覚・聴覚を仮想的な3D空間とリンクし、まるでその場にいるかのような体験を作り出す技術です。エンターテインメント分野での活用が注目されていますが、近年では広告・スポーツ・医療・観光などのビジネス分野での活用例も増えています。

関連して注目されることの多いメタバースにおいてもVRは核となる技術であり、ARやMRと併せて今後はより重要性が高まることが予想されます。近い将来、VRは私たちの生活により身近で当たり前な存在になっていることでしょう。

この記事で紹介したVRの体験方法などを参考に、VRの世界に触れてみてはいかがでしょうか。

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